
多くの人が、一度は仕事から逃げ出してしまったことがあるでしょう。大なり小なり、撤退した経験は誰しもが持っているものです。
人によって違うのは、その物事の大きさと、後悔の念の大きさでしょう。仕事から逃げたことを後悔していない人もいるなかで、皆さんはどうでしょうか。
もし後悔しているのなら、仕事から逃げた経験を人生の財産に変えることができます。
仕事から逃げた後悔はなぜ生まれるのか
まずは、そもそも仕事から逃げたことをなぜ後悔してしまうのか考えてみましょう。逃げる=後悔するは必ずしも当たり前の感情でなく、後悔するにしても人それぞれ理由は違うからです。
- 力不足の自分を情けなく感じている
- 誰かに迷惑をかけてしまった
- 本当はまだできることがあった
- 人生の選択肢を狭めてしまったと感じている
わかりやすくするために、人生はRPGのゲームだと考えてみましょう。ゲームに出てくるモンスターは、現実におけるさまざまな仕事や問題です。強敵であるほど倒した(乗り越えた)ときに多くの経験値を得られますし、逃げれば当然ですが経験値は得られません。
強敵と遭遇する度に逃げ続ければ、全滅することはないでしょう。しかし、レベルアップ(成長)することもないので進めるエリアや範囲はどれだけ時間が経過しても変わらないままです。
力不足の自分を情けなく感じている
立ち向かいたくても体力や精神力がもたず、逃げるしかなかった場合は、力不足の自分を情けなく感じ後悔していることでしょう。この状態の人は、逃げてしまったとはいえマインドは前向きです。後悔を力に変える素養は備わっていると言えます。
仕事から逃げた自分を認められたからこその後悔です。認めること自体が難しいなかで、それを乗り越えて次に向かおうとしているため何も恐れることはありません。
人間は誰だって失敗や挫折を経験します。成長するに伴って、遭遇する敵のレベルも上がっていくでしょう。故に、力不足を感じるのは自身が成長している、もしくは成長しようとしていることの証明でもあるのです。
誰かに迷惑をかけてしまった
自分が仕事から逃げたことで、誰かに迷惑をかけてしまったことを後悔しているケースがもっとも多いでしょう。良くしてくれる人に対しては申し訳ないという気持ちが、怒られるでしょう相手に対しては恐怖の気持ちが。それぞれ「やってしまった」という後悔の念となっています。
影響範囲に気付いていながら逃げてしまうような状況は、そのまま無理をしても身体を壊してしまうほどの苦難であるため逃げることも正解だった可能性があります。
逃げて誰かに迷惑をかけたことは、決して褒められるものはありません。しかし一方で、そのことを後悔できるのはあなたの良いところです。心の奥底にあるはずの成長マインドまで否定してはいけません。
本当はまだできることがあった
逃げてしまったときは「もう無理だ」と感じていたが、少し冷静になってから考えると「本当はまだできることがあった」ことに気が付いて後悔する人もいます。
限界だったのだから、逃げたって仕方がなかった。そう思っていたはずなのに、落ち着いて振り返ると自分はもっとできたと想像がつくのであれば、「次に同じような状況になった時は大丈夫」と心に決めて後悔は捨て去りましょう。
挑戦の機会、立ち向かうべき仕事の機会は、これから先何度でも訪れます。一度の失敗が次の失敗を生むわけではありません。むしろ、その失敗があったから次成功する方法がわかるのです。
人生の選択肢を狭めてしまったと感じている
仕事から逃げたことで、今後の仕事の選択肢、つまりキャリアを狭めてしまったと後悔することも。実際、働きづらくなったり、仕事から逃げた状況や感情がフラッシュバックして自分の可能性を発揮しづらくなることはあります。
逃げたことがトラウマとなる一方で、逃げずに立ち向かっていれば自信になっていたかもしれない。今更どうしようもないなかで、後悔だけが強く残ってしまうのはつらいですよね。
だけど、そのとき仕事から逃げたこともあなたの人生の1ページであり、その先も人生は続きます。言い換えれば、通過点の一つに過ぎず、失敗が大きいほど成功したときの価値は高まります。人生の選択肢は、自分次第でいつでも広げられます。それに気付けるかどうかだけです。
仕事から逃げた後悔や苦しみを無くす方法

仕事から逃げた後悔や苦しみを無くす方法はあります。正確に言うと、無くすのではなく自信に変える方法です。単に無くそうとするのは、忘れてしまおうとしているだけ。意識すればするほど逆にまとわりついてしまうでしょう。
なので、発想を変えて「意識するほど、自信を持てるマインドセット」を身に付ければいいのです。具体的には、次の方法が有効です。
失敗からしか成功は生まれないことを知る
多くの人が忘れがちなのですが、失敗からしか成功は生まれません。どんな天才でも、陰では数えきれ倍ほどの失敗を積み重ねて今があるのです。つまり、失敗は成功までのプロセスの一部に過ぎず、それ単体で「悪いこと」にしてしまっているのは他ならぬ自分自身なのです。
「一度も失敗したことがない人を教えてください」と言われて、身近な人も含めて即答できる人物はいないでしょう。失敗とはそれほど当たり前のことであり、人生の一部でしかないためです。
「仕事から逃げた」という失敗の経験も、いずれどこかで花開くための試練だったと考えるのが建設的でしょう。
必要だったから起きたと考える
人間は、その人に必要なときに必要なことが起こります。スピリチュアルな話ではなくて、そう考えた方が腑に落ちやすいのです。例えば、仕事にミスをして怒られたら、次ミスをしないために必要だったから注意を受けるわけです。すべてが順調で問題がない人が、注意を受けることはないでしょう。
仕事から逃げた状況に置き換えれば、逃げて後悔する気持ちを味わうことが、今あなたに必要だったからなのです。
「逃げたらどうなるんだろう」
「逃げてもいいじゃないか」
「意外とどうにでもなったりして」
こんなことを考えていたのかも知れません。どうしようもなくて逃げたのだとしても、逃げたらどう感じるかを早めに体感することが、次の失敗を早期に防ぐための処世術だったのでしょう。「知らずに後悔はできない」ことに意味があります。
良い思い出で上書きする
これがもっとも人生を前向きにする方法です。仕事から逃げた後悔は、思い出す度に自分を当時にタイムスリップさせてしまいます。その度に苦しい気持ちや恥ずかしい想いは鮮明によみがえり、わざわざ自分で当時の映像の再生ボタンを押してしまうのです。
思い出さないように、忘れてしまうことも大切ですが、それは経験から何も学んでいないとの同じです。本当にやるべきことは、良い思い出で上書きすること。
同じ状況で次上手くやれれば、もうそのシチュエーションは「思い出しても平気」な記憶に書き換わります。後悔の念から、似たような状況から逃げ続けるのは間違いです。逆に勇気をもって立ち向かい、「上書きしてやる!」くらいの気概で何でも望めるようになれば後悔どころか強い人間に生まれ変わります。
どんなことにも『よかった』は存在する

仕事から逃げて悩んだときは、自分の将来について深く考える機会です。言い換えれば、「このタイミングで悩んでよかった」と自分を褒めてもよいということです。
どんな悪い出来事にも『よかった』は存在します。大切なのはそれに気付けるかどうかです。目標がないと悩んだことで、逆に『よかったこと』は何でしょうか。
- 仕事への価値観や人生について考えることができた
- もっと成長しなきゃとモチベーションが高まった
- 乗り越えたことで耐性ができた
- 糧としたことで前よりも精神的に強くなった
考え方次第で色んな『よかったこと』が出てきます。どんなことにも相反する事実があることを忘れないでください。もし『よかったこと』に気付けそうになければ、気付けるようになるための考え方を醸成してきましょう。もし自分一人では考え方を醸成できない人は『陽転思考』を学んでみてください。
陽転思考とは、ネガティブな事実からも「よかった」を探す思考法です。ネガティブな感情を許可し、それらを受け入れてから切り替えるという方法であり、マイナスのことを否定しません。良いとか悪いという二元論ではなく、「すべての事実はひとつですよ。見方を変えて見ましょう」という考え方であり、ビジネスにおいても重要な考え方になります。
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