仕事しない人にイライラしないための対処方法|なぜサボるのか?の心理と原因を知ることがカギ

「期日を守らない同僚の尻ぬぐいはもう限界」

「部下が指示待ちでチームが回らない」

そんなモヤモヤを抱えていませんか?

どんな職場にも一定数の“働かない人”が存在する、というのは働きアリの法則(2:6:2の法則)でも説明されています。真面目に働く2割に対し、まったく働かない2割が生まれるのは生態学的にも自然な現象なのです。​

本記事では「仕事しない人」とどう向き合うかをお届けします。なお、本稿でいう“仕事しない人”は意図的に行動量を減らしている人であり、スキル不足で成果が出ない“仕事ができない人”とは区別して解説します。

仕事しない人の原因と心理

仕事しない人の原因と心理は主に次の5つです。

  • 目標・向上心がない
  • 最低限で給料が欲しい/楽をしたい
  • 出世・成長意欲が低い
  • 「他人がやった方が効率的」という他責思考
  • 頑張っても損だという諦め癖

人は怠け者だから働かないわけではありません。過去の挫折体験や評価不足が「どうせ無理」のフィルターをつくり、脳がエネルギーを節約してしまっている状態という場合も。目標が曖昧になるとさらにブレーキが強まり、環境と価値観のズレが続けば“働かない”選択が自己防衛策として習慣化します。

そのため原因を責めず背景を探り、「できない人」ではなく「今はできないだけの人」と距離を取ると、やる気の芽をもう一度育てる余白が生まれます。このメカニズムを理解し、小さな成功体験を意図的に積むことで行動エネルギーは雪だるま式に増えます。

「未来の自分がワクワクしている姿」を描けない人は、車でいえば地図も目的地もないまま発進をためらっている状態です。だからまず、胸が高鳴る“ゴールの絵”を一緒にスケッチしてあげましょう。

たとえば「半年後に後輩に教える立場になる自分」「会社のSNSを任されている自分」。そんな具体的なイメージを共有すると、人は小さくても前へ踏み出せます。そこに達成を祝う拍手を重ねると、脳が快感を覚え「もっと!」と自走し始めるのです。誰だって成功体験が欲しい。だからこそ小さな勝利を積み重ね、伸びしろへの自覚を育てていきましょう。

「どうせ頑張っても報われない」という過去の痛みが、努力へのアクセルを固く踏ませています。まずはその傷を受け止め、安心できる評価システムを提示しましょう。

「数字で見える成果は必ず反映する」「挑戦プロセスも評価対象にする」と明文化し、本人の目の前に置くのです。さらに“努力が認められた瞬間”を皆で称賛し、成功と報酬のリンクを体感させましょう。

人は認められた経験が増えるほど挑戦への心理的コストが下がります。楽をしたい気持ちは悪ではなく、防衛本能の表れ。仕組みと称賛で「頑張ると得をする」世界を体験させることが鍵です。

昇進=残業増と映れば望まないのは当然。“縦のキャリア”だけでなく“横の成長”を描くとワクワクが湧きます。例えば、営業職なら「世界中どこでも通じる交渉術を覚える」と決めた瞬間、肩書きよりも動きが軽くなることもあります。

成長は誰かの指標でなく人生を自由にする鍵。目標を“自分時間の価値最大化”と再定義し、今日の学びを手帳に刻むと一歩が喜びに変わります。

肩書きや昇進を「重荷」や「失敗したらどうしよう」という恐怖で捉えている人には、“成長=自分らしさの拡張”という新しい定義を届けましょう。

たとえば「リーダーは管理者ではなく、あなたの得意を仲間に届けるアンバサダー」と語ります。さらに「失敗しても一緒にリカバーする文化がある」と安心材料を示し、自身のストーリーを共有して不安を取り除きましょう。

人は安全基地があると知った瞬間にチャレンジ精神を取り戻します。成長を「誰かに選ばれるため」ではなく「自分の可能性を遊ばせる冒険」と再解釈したとき、内側から湧き上がるワクワクが背中をぐっと押してくれるのです。

ほんとうは“自分が主役になりたい”のに、失敗して評価が下がる怖さがブレーキをかけています。まずは小さくても意思決定できる領域を丸ごと託し、「あなたの判断を信じている」と目を見て伝えましょう。そして結果を問う前にプロセスをねぎらい、「挑戦した勇気」を拍手で包みます。

成功すれば自信になり、つまずいても一緒に振り返り、次の一手を探す。その温かいサイクルの中で、責任は“恐れ”から“誇り”へ変わります。人は自分の選択が誰かの役に立つと実感した瞬間、「私がやる方が早いし楽しい!」と主体性のスイッチが入るのです。

仕事しない人に共通する特徴

そんな「仕事しない人」にはいくつかの共通する特徴があります。

  • 協調性がなく自己中心的
  • ネガティブ思考で向上心がない
  • 周りへの気配りや思いやりがない
  • 納期や返信を守らない
  • ミスを認めず責任転嫁する
  • 指示待ち・他人任せで決断できない
  • 礼儀・マナーを軽視する
  • 頼まれたことを平気でやらない

動かない人は“能力不足”ではなく“心のブレーキ”が常時作動中。そのサインは協調性欠如や期限遅れなどSOS信号として表面化します。特徴をラベルでなくヒントと捉えると対応策が見えます。そのため、まずは観察し事実と感情を分けてメモする習慣を。

客観視できる表へ書き出すだけで対処プランがクリアになります。気づきは改善の第一歩。特徴の裏には理由があると信じる視点が健全なチーム文化を育てます。リスペクトを土台に対話を始めましょう。

チームという船に乗りながら、自分だけがオールを握りしめているつもりでいる人もいます。彼らは「私が評価されるか」が先に立ち、仲間の視点を持つ余白がまったくありません。実はこれ、過去に成果を奪い合う環境で傷つき、「人を信じたら負ける」と学習した結果です。

だからこそリーダーは役割分担を透明にし、成功を“私”ではなく“私たち”で祝う場を作ってあげること。そして『ありがとう』を相互に交わす瞬間を増やせば、人は自分の物語に他人を招き入れ、一気に協調のスイッチが入るのです。

「どうせ頑張っても無駄」とつぶやく人は、自分に“失敗禁止”のレッテルを貼り、安全地帯に閉じこもっています。そこには挑戦を笑われた痛みや、結果だけで評価された苦い記憶が潜んでいることが多いのです。

そのため、こういったタイプの人に対してはまず小さな成功体験を一緒に探しに行きます。メール一本でも「助かったよ」と即座に伝え、拍手と笑顔という光を当てる。その瞬間に“やればできる”という芽が顔を出し、やがて自分で太陽を探し始めます。失敗ではなく成長を称える文化が、彼らの未来図を色鮮やかに塗り替えるのです。

タスクを数字だけで見るクセがついた人は、感情を“コスト”と計算しがちです。幼い頃から「感情は後回し」と教えられたのか、感謝を言葉にした経験が少なかったのかもしれません。でも、人は結局、人に動かされる生き物。

例えば、朝のミーティングで「昨日誰に助けられた?」を一周させると効果的だったりします。照れくさくても感謝を言語化した瞬間、胸がポッと温かくなる。その体温が伝染し、報連相が滑らかなリズムに変わります。思いやりは才能ではなく習慣。“ありがとう”を可視化する仕組みでチーム全体を育てていきましょう。

期日を守れない人は時間管理が苦手なのではなく、「自分の役割が誰にどう影響するか」という物語を持っていない場合がほとんど。締切もリマインダーも他人事なのです。ここで効果的なのが“タイムラインの可視化”。自分の一日を15分単位で色分けし、同僚のタイムラインと重ね合わせると、遅延が広げる波紋が一目瞭然になります。

期限を守った瞬間に「あなたのおかげで助かった!」と称賛を贈ると、脳が快感を学習し、次からはアラームより早く返信が返ってくるようになるのです。

「失敗したら終わり」という恐怖で胸がいっぱいの人は、とっさに盾を探し、その盾が同僚や環境だっただけ。そういったタイプの仕事しない人には、先に自分の失敗談を差し出します。

「過去に百万円の損失を出したけど、仲間と振り返ったから今がある」と。リーダーが失敗を語ると空気に安心が流れ、他責の鎧が少しずつ剥がれていくでしょう。ミスの共有会を“犯人探し”ではなく“発見報告”に位置づけ、「ありがとう、その気づきが会社を強くする」と拍手を送る。責任を取る覚悟より学びを共有する誇りを育てれば、人は自ら非を認める強さを手に入れます。

自分でハンドルを握った経験のない人に「自由に走って」と言ってもアクセルは踏めません。まずは行き先を限定した“専用レーン”を用意し、小さな決定権を渡してみましょう。

例えば、会議の議事録フォーマットを作る係、社内SNSの投稿タイミングを決める係など。自分の選択が拍手に変わる体験を重ねると、「私にもできる」が「次はもっとやりたい」に進化します。

決断力は才能ではなく筋肉。軽めのダンベルから始め、成功も失敗もフィードバックというタンパク質で補給しながら、少しずつ重量を上げていきましょう。

挨拶を省きメールも名乗らず、名刺交換で目を合わせない。そんな振る舞いは本人にとって“効率化”のつまりなのかもしれません。しかしビジネスは信頼貯金で動くゲーム。第一印象の数秒で口座がマイナスになると、その後どれだけ汗をかいても赤字を埋めるのに時間がかかります。

そんなときは、朝礼で“挨拶トライアル”を導入し、相手の名前+一言感謝を添えて握手をするエクササイズを行ってみるとよいでしょう。たった一人五秒で空気が柔らかくなり、会議の建設的な意見交換が驚くほど増える。礼儀はコストではなく投資。小さな礼節こそ長期で大きなリターンを生む無形資産なのです。

タスクを後回しにできるのは、その仕事の意義が自分の物語に組み込まれていないからです。頼まれごとが「ただの作業」に見える人には、 “誰の笑顔とつながっているか”を具体的に示してあげましょう。顧客の喜びの声を三行のメッセージカードにしてデスクに置くのもよいかもしれません。

作業の向こう側にあるドラマを感じた瞬間、人は途端に“自分ごとスイッチ”を入れます。完了したら即座に称賛し、その成果がチーム目標にどう貢献したかを数字で示すことで達成感を可視化。「頼まれたことをやる」が「期待を超えて応える」へと変わるのは、熱いストーリーを共有できたときなのです。

仕事しない人への具体的な対処法

仕事しない人への具体的な対処法は次の3つが効果的です。

  • きっぱり断り自分の業務に集中
  • 別タスクを割り振ってみる
  • 本人と冷静に対話
  • 物理的・心理的距離を取る
  • 客観的な記録を残す

仕事しない人と正面衝突すると、あなたの時間とエネルギーが奪われます。そのため、まずは「仕組みで整える、感情では闘わない」が鉄則。業務範囲を文章で明示し巻き取らないラインを同僚と共有し、適材適所への配置替えで小さな成功体験を設計します。

さらに対話・記録・距離の三点セットで状況を可視化すれば、上司も巻き込んだ改善サイクルが回り始めるはず。断り方のセリフを事前に用意し心のガソリンを節約。「困った人を変えるより、自分の行動半径をデザインし直す方が速い」と心得て、奪われない仕組みづくりを始めましょう。

「つい引き受けてしまう」優しさが生産性を蝕むことも。デスクに優先度ポスターを貼り、A=必須、B=応援可、C=お断りと色分け。依頼されたらポスターを指差し笑顔で対応範囲を伝えます。見える境界は角を立てずに理解され、断る罪悪感も軽減。

これで週5時間の残業削減につながった実例もあります。断ることは冷たさでなく成果を守る思いやり。今日から3色の付箋で即席ポスターを試してみてください。

動けないのは怠慢でなくミスマッチの黄信号。スキルと興味の交点にタスクを置けば、人は驚くほど火がつきます。数字嫌いの同僚に「企画アイデア発掘係」を任せ、半年で採用率が倍増した経験が好例。まずスキル×好きの2軸マトリクスを一緒に描き輝くポジションを発見しましょう。

「あなたの得意で助けて」と声を添えると責任感がエンジンになります。戦力総和を底上げする魔法は席替えより役割替え。今日1件、小さな役割交換を提案してみましょう。

感情をぶつけても壁は厚くなるばかり。対話は事実→影響→要望の三段ロジックで爽やかに進めます。「今月3回納期遅延があり顧客クレーム発生。次は何日なら提出できる?」と数字で示し未来形質問で締めると、脳は解決モードへ突入してしまいます。

そうではなく、事前メモで要点を整理し“共同問題解決”をゴールに据えると責めずに聴けます。深呼吸とゆったりした声のトーンが潤滑油になります。敵でなくパートナーと認識された瞬間、8割のトラブルは収束します。

不機嫌オーラを浴び続けると心のバッテリーが削られます。席替え、在宅勤務、ノイズキャンセリングイヤホンなど“距離のフィルター”で集中空間を確保しつつ「集中モードに入るね」と笑顔で宣言しちゃいましょう。

窓側へ移動し15分ごとに深呼吸するだけで生産性が20%向上した実例もあります。距離は逃げでなく維持策。まずは昼休みに別フロアで食事を取る小さな実験から始めれば、心の呼吸が整い建設的な関わりを続ける余裕が戻ります。

言った言わないの泥仕合を防ぐ鎧は“データ”にあります。遅延日数・返信時間・会話要点を日付入りでログし、週1回グラフ化して上司に共有。数字は課題を“個人”から“プロセス”へ昇華させます。3週間のログで問題行動が半減し、ルール改訂に至ったという実績も少なくありません。

エクセルが面倒ならスマホメモで十分。毎日同じ時間に30秒更新する習慣が継続のコツ。今日一行から始めれば、明日の対処が必ず楽になります。

仕事しない人にイライラしないための気持ちの切り替え方

仕事しない人の存在は、他のメンバーをイライラさせるでしょう。しかし、やり場のない怒りは業務効率や集中力を低下させるだけで良いことは一つもありません。そのため、仕事しない人がいても、できるだけイライラしないよう気持ちを切り替える術を持っていた方が自身のためになります。

怒りはあなたの視野を瞬時に狭めますが、陽転思考はそのエネルギーを推進力に変える思考術です。仕事しない人にイライラしないためには、次の考え方を以って気持ちを切り替えるとよいでしょう。

仕事をしない“困った人”はあなたのスポットライトを明るくする照明係のようなものです。心で「主役にしてくれてありがとう」と唱えるだけで怒りが感謝へ転換し表情が和らぎます。

嫌な一言が来たら「説明力が磨ける」「忍耐筋トレ」と即翻訳し手帳に成功回数を記録。蓄積された成功体験が自尊感情の株価を押し上げ、同じ刺激でも自然に笑顔で返せるように。今日から一日五回、変換ゲームを楽しんでください。

職場だけに価値を集中させると、同僚の一言が嵐になります。週末ごとに“ワクワク予定”を3つカレンダーへ記入してみてください。楽しみが複数あればストレスは分散。「職場は課外授業の一つ」と俯瞰でき揺さぶられにくくなります。

予定は仲間と共有し宣言効果を活用。終業後に趣味仲間が待っているとポジティブスイッチが自然にオンになり、結果的に職場パフォーマンスも向上します。

やらない人はリアルの教材のようなものです。行動→結果を観察し「自分ならどう改善するか」を書くと成功マニュアルが育成されるでしょう。

感情を矢印でなく顕微鏡に変え探究モードに切り替えるのがコツ。気づきを一行日記で貯め月末に振り返れば成長カタログが完成。ストレスが資産へ変わる快感を味わいましょう。

怒りのピークは90秒と言われています。椅子に深く座り4秒吸って6秒吐く“46呼吸”を3セット、吐くたびに「大丈夫、私は選べる」と呟けば副交感神経がオンになります。

姿勢・呼吸・言葉を同時リセットし、香りのアロマやお気に入り写真で回復速度を倍増させてもよいでしょう。呼吸はどこでも無料のメンタルトレーナー。1日5回の小テストで心の筋肉を鍛え、イラっとした瞬間こそスキルアップの好機に変えてください。

どんなことにも『よかった』は存在する

人間関係や仕事で落ち込んだり悩んだときは、自分の将来について深く考える機会です。言い換えれば、「このタイミングで悩んでよかった」と自分を褒めてもよいということです。

どんな悪い出来事にも『よかった』は存在します。大切なのはそれに気付けるかどうかです。目標がないと悩んだことで、逆に『よかったこと』は何でしょうか。

  • 仕事への価値観や人生について考えることができた
  • もっと成長しなきゃとモチベーションが高まった
  • 乗り越えたことで耐性ができた
  • 糧としたことで前よりも精神的に強くなった

考え方次第で色んな『よかったこと』が出てきます。どんなことにも相反する事実があることを忘れないでください。もし『よかったこと』に気付けそうになければ、気付けるようになるための考え方を醸成してきましょう。もし自分一人では考え方を醸成できない人は『陽転思考』を学んでみてください。

陽転思考とは、ネガティブな事実からも「よかった」を探す思考法です。ネガティブな感情を許可し、それらを受け入れてから切り替えるという方法であり、マイナスのことを否定しません。良いとか悪いという二元論ではなく、「すべての事実はひとつですよ。見方を変えて見ましょう」という考え方であり、ビジネスにおいても重要な考え方になります。

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