嫌なことから逃げてもいい?逃げない方がいいときと逃げてもいいときの見極め方

嫌なことに無理して立ち向かわなくても大丈夫です。一番大切なのは、あなた自身が心身ともに健康でいることなので、無理をした結果壊れてしまったら元も子もないからです。

けれど、一般的には「嫌なことから逃げてはいけない」と言われるため、逃げる=悪いことをしていると考えてしまうでしょう。

結論からお伝えすると、嫌なことから逃げてもいい場面と、逃げない方がいい場面どちらもあります。

この見極めができるようになれば、今後の人生がずっと楽になるでしょう。

嫌なことから逃げてもいい?

嫌なことから逃げても、あなたの人生が詰むことはありません。ただし、場面や理由によっては、逃げることで状況が悪化して「やっぱり逃げない方がよかった・・・」と後で後悔するケースもあります。

苦しんでいる人にとっては厳しい言い方かもしれませんが、「嫌な気持ちがするから逃げる」は正しくありません。それでは、今後も同じレベルのストレスを感じる度に逃げるしかなくなり、いずれ逃げ場なくなって追い込まれるでしょう。

重要なのは、「ここで逃げたら明日以降がどうなるか?」で判断することです。一度くらい逃げたって、今この一瞬くらいなら長い人生の尺度で見れば大したことはありません。ですが、耐性が付かないと一生逃げ続ける人生になってしまうことは避けないといけません。

嫌なことから逃げてもいいケース

嫌なことから逃げてもいいのは次のようなケースです。

  • パワハラやセクハラを受けている
  • 倫理観が欠ける行動を強制されている
  • 心が限界を迎えそうなとき
  • 自分なりに頑張っても報わなかったとき

世の中には、自分だけの努力ではどうにもならない理不尽なことがたくさんあります。今直面していることが理不尽なのか、もしくは自分の努力が足りていないのか。見極めは難しいですが、これらに当てはまる状況なら「理不尽だから逃げてもいい」ケースです。

倫理上の問題に直面しているときは、余計なことを考えずにさっさとその場から逃げましょう。コンプライアンス規制が強化されている昨今、パワハラやセクハラといった問題は厳しく取り締まられます。今は公になっていなくても、いずれその元凶は断罪されるでしょう。

つまり、現在も未来もパワハラやセクハラをするような人が正当化されることはありません。なら今すぐにでも離れた方が健全ですよね。

どこまでハラスメントかわからず我慢してしまう人もいるでしょう。その場合も逃げてOKです。誰かがハラスメントかどうかのジャッジを明確にしてくれることはないので、自分がどう感じたかを最優先に考えてください。

倫理観とは、人間として守るべき善悪の判断基準や考え方です。わかりやすくいえばモラル。モラルのない行動を強制されている場合も逃げていいです。

人間は残酷な生き物で、本来の自分ならできないような悪いことも、周囲の人間がやっていると同調して実行できてしまうという研究結果もあります。

気付いたときには遅いので、人に迷惑をかけてまで自己の利益を追求するような行動をとらされたら迎合しないでください。例えば、押し売りの営業や人を騙して売上を作るような行為です。

身体に異常が出てからでは遅いので、心がもう限界だとアラートを出したらすぐにでも休むなり逃げる姿勢をとりましょう。自分を守れるのは自分だけです。その自分が自らの心に蓋をして無理をしたらいずれ壊れてしまいます。

誰かがストップをかけてくれると淡い期待は持たない方がいいです。それを期待して耐えている間にも、あなたの精神と身体は蝕まれていきます。無理がたたって長期の離脱をせざるを得ないような結果になったらもっと最悪でしょう。

何もしないまま逃げるのは良くありませんが、自分なりに頑張っても報わなかったときは逃げても大丈夫です。「やれることをやった」のであれば、環境の問題など外部のせいであなたが辛いままだった可能性もあるでしょう。

「自分なりに」とは、「自分にできること」という意味です。自分にとって楽な範囲のことではありません。ただし、限界まで追い込むということでもなく、その状況で逃げても諦めがつくような心持ちまでいけたかどうかが大切です。

嫌なことから逃げない方がいいケース

一方で、嫌なことを目の前にしても逃げない方がいいケースもあります。

  • 「嫌だ」という漠然とした感情に支配されているとき
  • 仕事やプライベートでミスをしたとき
  • 成長を感じられないとき
  • やりたいことがないとき

人によっては、これらの理由でも逃げたいと思うでしょう。しかし、常に逃げることばかりが正解ではなく、逃げずに立ち向かわなかったことが、いつか脆さとなって何倍も辛い経験に変わってしまうことがあります。

必要なのは、耐性をつけて少しずつ器を大きくしていくこと。ゲームの経験値と同じで、逃げても経験値は入りません。レベルアップしなけば最初の町の周辺から先へは出ることができないでしょう。

シンプルゆえにもっとも悩ましいのが、「嫌だ」という漠然とした感情に支配されているときです。やろうと思えばできるけど、何となく気持ちが向かなくて考えたくない・・・。何をすべきかはわかっていても、なぜか身体が動いてくれない・・・。そんな、上手く言葉にできない感情は非常に厄介です。

逃げたらとても楽になります。しかし、漠然とした感情の波は何度でも再来するでしょう。コントロールできない感情の波が起きたときに毎回逃げていたら、たぶん事あるごとに逃げ続ける人生になってしまう。

それならいっそ、ここを踏ん張ってみて「この感情に自分は勝ったことがある」という耐性を身に付けた方が楽になります。

仕事やプライベートでミスをしたとき、誰しもが逃げたいと思うでしょう。実際に、それで逃げて転職したり休職したりといったことは非常に多くの人が経験しています。言い換えれば、ミスしたことから逃げるのは珍しいことはありません。

ですが、果たしてそれいいのでしょうか。「仕事でミスして逃げた人なんていっぱいいる」と考えて、それを自分に当てはめて本当に理由になるのでしょうか。逃げ続けた人の末路は意外と知らないものです。報われた人もいれば、「あのとき立ち向かっていれば・・・」と後悔した人もいるでしょう。

大事なのは、その理由で逃げた先にまた同じ理由が立ちふさがる可能性です。人間関係で転職した人が、転職先でまた嫌な人にあって転職を繰り返すのと同じ。どこかで問題とむき合わなければいません。崖のふちに立たされて選択肢が限られてからでは遅いのです。

成長を感じられない原因が自分ではなく周囲のせいだと感じるのであれば、逃げるにはまだ早いかもしれません。できることがあるならば、それをやりきってから逃げないと価値のある経験にはならないからです。

「成長を感じられない」という思いは、「成長したい」という気持ちがあるからこそ生まれるものです。つまり、ネガティブな状態でも根っこは諦めていない。そんな人であれば、その場からは一旦逃げて違う場所に活路を求めてもいいでしょう。

「やりたいことがないから辞める」「やりたいことがないから逃げる」というのは、人生に運に任せてしまうようなものです。運任せの人生でも構わないのであれば、やりたいことが見つかるまで逃げ続ければよいと思います。決して突き放す意味ではなく、人によって生き方は選べるということです。

ただし、逃げる前に都度自分の人生について深く考えた方がよいでしょう。逃げると良いも悪いもどこかで因果が巡り、逃げずに立ち向かえば確実に経験値が手に入ります。戦略的に逃げることを選べるならそれでよく、あまり考えずに逃げるのであれば、一生やりたいことがないままどこかで滑り止めにぶち当たります。

逃げ癖が付いた人の末路とは?

逃げることの楽さに依存してしまう人は少なくありません。一度でもそれをやってしまうと、次も同じ手段を取りやすいため、「困ったら逃げればいい」と逃げ癖がついていきます。

「逃げ続ければいい」と間違ったポジティブ思考の人もいます。しかし、逃げ癖が付いてしまった人に待ち受ける末路は悲惨なものです。大体の人は、次のいずれかのような結末を迎えることでしょう。

  • 人生が乏しくなる
  • 年収が下がる
  • 人を信じられなくなる

「逃げる方が楽で、それを身体が覚えてしまっている」といった、心が反射的にそれを選んでしまうのは結果論です。「逃げる=楽」がそもそも勘違いであり、自分の人生を今後どうしていきたいか?をきちんと考えられれば、逃げ癖を直すのは決して難しいことではありません。

逃げ癖がついた人に待ち受ける末路|一時の楽のために将来を棒に振ることに気付かないのはなぜか?

逃げ癖を今すぐ直す5つの方法

「逃げ癖を直したいけれど、どうしても直せない」と悩んでいる人は、悪い意味で真面目な性格の人が多いです。真面目故に、人の期待に応えられない自分を受け入れられないでいるのでしょう。

ですが、逃げることがよくないと認識できている時点で、あなたは今すぐ直せる可能性が高いので安心してください。次の、逃げ癖を今すぐ直す5つの方法から、いずれか試しやすい方ものから取り組んでみてください。

【逃げ癖を今すぐ直す5つの方法】

  • ゲームの経験値稼ぎだと考える
  • 人の期待なんて存在しないと考える
  • 失うものより得るものに目を向ける
  • 逃げても解決しないことに気付く
  • 等身大の自分を受け入れる

具体的に手足を動かして「ああしましょう、こうしましょう」ではなく、考え方ひとつで解決できるものです。「逃げる」という行動を選択するのは、いつだってあなた自身の脳がそうさせているため、頭のなかを整理できれば逃げ癖は今すぐ直せるのです。

逃げ癖を今すぐ直す5つの方法|逃げない方が得をする理由をわかりやすく解説

どんなことにも『よかった』は存在する

目標がないと無気力になったときは、自分の将来について深く考える機会です。言い換えれば、「このタイミングで悩んでよかった」と自分を褒めてもよいということです。

どんな悪い出来事にも『よかった』は存在します。大切なのはそれに気付けるかどうかです。目標がないと悩んだことで、逆に『よかったこと』は何でしょうか。

  • 仕事への価値観や人生について考えることができた
  • もっと成長しなきゃとモチベーションが高まった
  • 乗り越えたことで耐性ができた
  • 糧としたことで前よりも精神的に強くなった

考え方次第で色んな『よかったこと』が出てきます。どんなことにも相反する事実があることを忘れないでください。もし『よかったこと』に気付けそうになければ、気付けるようになるための考え方を醸成してきましょう。もし自分一人では考え方を醸成できない人は『陽転思考』を学んでみてください。

陽転思考とは、ネガティブな事実からも「よかった」を探す思考法です。ネガティブな感情を許可し、それらを受け入れてから切り替えるという方法であり、マイナスのことを否定しません。良いとか悪いという二元論ではなく、「すべての事実はひとつですよ。見方を変えて見ましょう」という考え方であり、ビジネスにおいても重要な考え方になります。

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