「逃げてもいい人」と「逃げてはいけない人」の違いとは?辛い現実への正しい対処法をお伝えします

    生き方や価値観の多様化に伴って、あらゆることを需要するのが正しいとされる風潮があります。堅苦しく考えず、「人と違う自分を認めてあげよう」は優しさから生まれる考えでしょう。

    実際、どうにも立ち行かなくなったら逃げないと大変なことになってしまいます。逃げなければならない局面は確かに存在します。

    ただし、逃げることへのハードルが低い世の中になっていることで、線引きを間違えて逆に不幸になってしまう人も増えているのです。

    「逃げてもいい人」と「逃げてはいけない人」の違いとは

    結論を先にお伝えすると、逃げてもいいのは「楽をするのが目的ではない人」。逃げてはいけないのは「楽をしたいだけの人」です。簡単な話のように見えますが、これを自覚せずに、さも正当な理由があると自分を勘違いさせやすいのが人間の弱いところです。

    嫌なことがあると、人間はそれから離れたいと思うでしょう。そして、なるべく早く・楽に・簡単にできることを望みます。楽に逃げる方法を一度でも覚えてしまえば、その快楽から何度でも繰り返すようになります。歯止めが効かなくなるのです。

    そのため、最終手段としての「逃げる」は仕方がないとして、楽をしたいから逃げるのはおすすめしません。楽ではないことのなかにこそ、自分を成長させる糧が存在し、苦労をするのが必ずしも正解ではありませんが、何かしらの耐性を付けられるのは間違いありません。

    仕事で逃げてもいい状況

    もっと具体的に、逃げてもいい状況を仕事のケースで解説してきます。以下のような状況の人は、逃げてもいいでしょう。というよりも、早く逃げるべきです。

    • パワハラやモラハラが横行している
    • 給与の未払いや遅延が発生している
    • 退職を伝えても受理されない

    自分一人の力ではどうにもできなかったり、そもそも就業規則が守られていないなど、そこに居続けることでマイナスになっているような職場から逃げた方がよいです。

    モラルの問題が常態化しているような会社や職場からは、さっさと逃げた方がよいでしょう。変に耐えて居続けることで、自分も慣れてしまい異常に気付けない人間になってしまう恐れもあるからです。それだけならまだしも、他人に同じことをしても平気な人間になってしまうと救いようがありません。

    自分だけではなく、自分の周りの人を不幸にしないためにも早めに逃げることをおすすめします。

    モラル的な問題はなかったとしても、給与の未払いや遅延など規則上の問題が発生している会社からは逃げることも考えましょう。生活に直結することは、遅かれ早かれ大きな問題になるからです。律儀に働き続けて、自身の健康や人生をダメにしてしまっては元も子もありません。

    退職の意思を伝えても話を聞いてもらえなかったり、退職届を受理してもらえない場合は逃げるしか手段がありません。そのような状況からは迷わず逃げてください。

    勇気を出して面と向かって伝えても押し問答になるような会社は正常ではありません。そんなところで疲弊しても得はしないため、自分のためを思うのであればあらゆる手段を検討してさっさと逃げてしまいましょう。

    仕事で逃げてはいけない状況

    一方で、辛くても逃げてはいけない(逃げない方がよい)状況もあります。

    • 仕事が覚えられない
    • 仕事で失敗して落ち込んでいる
    • 苦手な人や嫌いな人がいる

    辛い気持ちもわかりますが、これらに当てはまる場合は逃げない方がよかったりします。今だけではなく、できれば少し先の未来まで考えたときに、逃げることが将来のためになるのか?を考えてみてください。

    退職する理由の一つに「仕事が覚えられないから」というものがあります。気持ちがわからなくはないですし、満足に仕事をこなせない期間は周囲の目もありしんどいですよね。しかし、誰でも最初は素人です。はじめから上手くできる人なんてほとんどいません。

    たとえ人より覚えるのに時間がかかろうと、最後に輝いていた人が勝ちです。下積み時代が長いからこそ、その後長期に渡って活躍できるケースは珍しくありません。覚えるまでの期間は人と比べなくていいのです。

    たとえ「覚えが悪い」と怒られても、立派に見える先輩や上司も同じ道を辿って今があると考えましょう。実際、ほとんどの人がそうですし、知らないだけで、覚えが悪い人なんてごまんといます。

    失敗は、それ自体が悪なのではなく、成功も失敗もただの経験に過ぎません。もっと正確にいえば、失敗は成功するまので途中経過に過ぎず、自分自身で諦めない限りは失敗なんて存在しないようなものなのです。

    なのに、一度や二度の失敗を理由に逃げてしまうのは損です。未来の選択肢を狭めてしまうようなもので、失敗はできるうちにたくさんしておく方が後に多くのことを実現できる人間になります。

    「諦めたら試合終了」という名言もあるように、まだ挑戦は続くのに、自分で失敗を決めてしまうことにメリットはありません。例えその試合で負けてしまったとしても、次の試合、また次の試合と人生におけるプロセスは続いていきます。

    大切なのは、失敗から何を学ぶかです。失敗という途中経過は、あなたに何を与える・伝える経験なのだから、そこから何も学ばないのは損でしかありません。「なら次はこうすればいい」や「今回のことで○○に気付けた」など、何でも構いません。その経験が教えてくれた、自分の人生をより良くするためのヒントに目を向けてください。

    人間関係を理由に逃げるのはもっともおすすめしません。なぜなら、次の会社にも同じような人がいる可能性は十分考えられるからです。今がつらいあまり、知りもしない職場に安全地帯を求めるのは普通に考えて破綻していますよね。けれど、メンタルが落ち込んでいると、そんなことにも気が付かなくなってしまうのです。

    どこにいっても、相性が悪い人は一定数存在します。というより、これだけの人間がいれば全員とわかり合うなんてそもそも無理な話なのです。であれば、目の前の嫌な人を糧に耐性を付けて、以降、同じような人が現れても平気なように自分をアップデートした方が得策です。

    どんなことにも『よかった』は存在する

    何かに失敗してメンタルが落ち込んだ時は、自分の将来について深く考える機会でもあり、自分の価値や目標について再評価する絶好のタイミングともいえます。言い換えれば、「このタイミングで悩んでよかった」と自分を褒めてもよいということです。

    仕事に限らず、どんな悪い出来事にも『よかった』は存在します。大切なのはそれに気付けるかどうかです。仕事に行きたくないと悩んだことで、逆に『よかったこと』は何でしょうか。

    • もっと成長しなきゃとモチベーションが高まった
    • 乗り越えたことで耐性ができた
    • 糧としたことで前よりも精神的に強くなった
    • 仕事への価値観や人生について考えることができた

    考え方次第で色んな『よかったこと』が出てきます。どんなことにも相反する事実があることを忘れないでください。もし『よかったこと』に気付けそうになければ、気付けるようになるための考え方を醸成してきましょう。もし自分一人では考え方を醸成できない人は『陽転思考』を学んでみてください。

    陽転思考とは、ネガティブな事実からも「よかった」を探す思考法です。ネガティブな感情を許可し、それらを受け入れてから切り替えるという方法であり、マイナスのことを否定しません。良いとか悪いという二元論ではなく、「すべての事実はひとつですよ。見方を変えて見ましょう」という考え方であり、ビジネスにおいても重要な考え方になります。『日刊ワダビジョン』は、陽転思考に繋がる仕事やコミュニケーションにおける本質を知れるメルマガになっていますので、この小さな一歩から皆さんの人生が前向きになることを願っています。

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