社会人一年目はメンタルが落ち込みやすい!病まずに乗り切るコツは考え方を少し変えるだけ

学生生活を終え、いよいよ社会人として働き出したものの、想像よりも大変な毎日に四苦八苦している人は多いでしょう。

「配属ガチャ」や「退職代行」など、最近とくに耳にするようになったZ世代を中心に使われる言葉。これらが示すように、社会人一年目で離職する人は珍しくない世の中になってきています。

ではなぜ、社会人一年目はメンタルが落ち込みやすいのか。その理由と、社会人一年目を乗り切るための具体的な方法をお伝えします。

社会人一年目にメンタルが落ち込みやすいのは「ギャップ」のせい

「想定していなかった」や「想像以上に」とは、言い換えれば「ギャップがあった」ということです。仕事内容はもちろん、労働環境、人間関係など、色んな面においてギャップは生じるものです。

学生生活と職場では、求められることも取り巻く環境も何もかもが違うでしょう。働き出す前は「がんばって成果を出して昇進するぞ」と高かったはずのモチベーションも、入社してすぐに「何かが思っていたのと違う・・・」とメンタルが不調になっていく人は少なくありません。

インターンシップなどを経験して、学生時代から仕事をこなしていた人にとっては「辛くてやめたい」は少ないかも知れませんが、ビジョンが明確な人ほど「配属ガチャ」に外れたらあっけなく退職するものです。

やる気があってもなくても、それぞれ社会人一年目にメンタルが落ち込みやすいギャップが存在するのです。

社会人一年目にメンタルが落ち込みやすい原因

社会人になるとさまざまギャップがあるとお伝えしましたが、具体的には次の6つに原因があります。人によって、どれが原因でメンタルが落ち込むかは異なりますが、複数の原因から精神的にやられてしまう人も多いでしょう。

  • 想定していた仕事内容ではなかった
  • 仕事ができない
  • 社会や世の中が決めた正解を押し付けられる
  • 人間関係が悪い
  • 生活習慣の乱れ
  • 生活環境の変化

いずれもそれぞれが独立した原因ではなく、仕事が忙しすぎて生活習慣が乱れ、必要以上に人間関係が気になるようになり・・・といった具合に負の連鎖になりやすいです。

やりたい仕事が明確だった人にとって、実際に配属された部署がそれとはかけ離れたものだった場合「配属ガチャに外れた」と感じ、メンタル的にも落ち込んでしまうでしょう。事前に希望も伝えて、それが叶えられると期待して入社したならば一層受け入れがたいものです。

一方で、ビジョンはなく漠然と会社や仕事を選んで入社した人にとっては、覚悟が足りないために「社会人ってこんな大変なのか」と面を食らうでしょう。残業や無理な業務が少ない、人間関係も良好ないわゆるホワイト企業に入社した人はマシかも知れませんが、社会人一年目の人がそのように感じられる会社はそんなに多くないかと思います。

どちらにしても、学生側が仕事を自由に選択することはほとんどできないものであり、会社ごとの人事判断や適性などを踏まえて、「会社が考える」適正配置が行われます。つまり、どんな仕事をすることになるのかは実際に配属されてみないとわからないものなのです。

仕事ができずに上司や先輩、ときにはお客さんから怒られ、「自分は仕事ができない人間なんだ」と自暴自棄になっていきメンタルが崩壊する。これは社会人一年目の人に限らず、仕事においてはよくある話です。

とりわけ社会人一年目の人は失敗を経験した数も少ないことで、ミスや失敗に対する耐性がないばかりに、必要以上に落ち込みやすかったり、立ち直ったり、乗り越える方法もわからないことでしょう。

周囲からすれば「まだまだこれから色んなことを経験し学んでいく」と思っていても、当人は広い視野も持ち合わせていないため、「自分が仕事ができない」と心を折られてしまいます。

偉い人にはこびへつらい、付き合いならば休日返上で仕事し、周囲が白といえば黒も白になる。そんな明らかな間違いに違和感を覚えながらも、社会や世の中が決めた正解から逸脱できない恐怖や迷いでメンタルを病む人は多いです。

昇進や昇給、仕事のランクをあげてプレイヤーからマネジメントに進まないといけないなど、さも正解に見えるこれらも、実はすべての人にとって正しいわけではありません。かえって豊かさから遠ざかってしまう人もいます。

仕事をバリバリこなして、結婚して、いい家に住んで、いい車に乗って・・・このような絵にかいたような豊かな生活は、果たして自分自身が本当に望んでいるものでしょうか。何のため仕事をしているのか、それは個人個人で違ってよいのです。にもかかわらず、刷り込まれた、社会や世の中が決めた正解を押し付けられるのはメンタル不調を招く原因になります。

転職の理由でもっとも多いのが「人間関係」とも言われるように、社会人一年目にとっても人間関係は悩みの種になりやすいです。上司、先輩、ときには同僚など、仕事でつながる人間関係はシビアなもので、学生時代のように「みんな仲良く」とはいきません。

ハラスメントが横行する職場では、心無い言葉を言われたり、人を騙すような営業手法が慣習になっていればそれに倣うように言われたり、普通では考えられないような罵詈雑言が飛ぶこともあります。自分がミスをしたとはいえ、酷い接し方をされれば誰でもメンタルがやられてしまいます。

とくに社会人一年目は何もわからない状態のため、ミスをして当然です。とはいえミス自体は良いことではないため当然ながら上司や先輩から叱責もされるでしょう。それが強い物言いではなかったとしても、耐性がない社会人一年目の人にとってはメンタルを病む原因になりえます。

毎日遅くまで残業が発生していたり、早朝からサービス残業が発生するような職場では、生活習慣が乱れることでメンタルは病みやすくなるでしょう。そのような職場では、そもそも健全な業務や人間関係が形成されている可能性も低いため、前項の二つと併せてメンタルダウンの原因になります。

一方で、職場の勤務時間は一般的なものだったとしても、学生時代に生活習慣が乱れていた場合は逆に適応できない可能性もあります。正しい生活習慣になれるほかにありませんが、その数か月の間に耐え切れなくって退職してしまうケースも珍しくありません。

また、生活習慣とは少し異なりますが通勤もメンタルを落ち込ませる原因になります。毎朝ギュウギュウに詰め込まれた満員電車に乗って、会社まで行くだけでも体力や精神力を使います。それをほぼ毎日となれば、解放されたいと願うのは誰だって同じでしょう。ただし、社会人一年目の人のとっては慣れるまで耐えられるかが問われます。

生活に関わることとして、他にも生活環境の変化があります。上京など、これまでの生活圏から離れて就職した人にとっては、住む場所から暮らす地域まですべてが慣れない環境になります。

新たな生活に希望を募らせる一方で、仕事が上手くいかなければそれも「トラウマのある場所」になりかねません。上手くいっているときはよくても、仕事でミスが続くなど辛い日々を過ごしていては、ホームシックになったり親しい人が恋しくなったり、生活環境の変化がネガティブに作用してしまうでしょう。

慣れない土地に慣れない仕事、さらには慣れない人間関係。これだけ不慣れなものに囲まれたら、ほとんどの人がメンタルが不安定になるのではないでしょうか。

社会人一年目を病まずに乗り切るコツ

そんな悩みやすい社会人一年目を病まずに乗り切るコツは次の4つです。

  • 何事も経験だと割り切る
  • 少しでも成長できる何かに目を向ける
  • 時間の過ごし方を変える
  • 自分にできることだけに集中する

まだ何物でもない今だけで判断せず、これから色んなことを成し遂げていく段階であることを認識しましょう。たとえ社会人一年目の今が上手くいかなくても大丈夫です。どんな経験もすべて糧にして、未来の自分に投資しているんだと言い聞かせるのです。

失敗は、それ自体が悪なのではありません。成功も失敗もただの経験に過ぎないからです。もっと正確にいえば、失敗は成功するまので途中経過に過ぎず、自分自身で諦めない限りは失敗なんて存在しないようなものなのです。

社会人一年目の人がいきなり成功を掴める方が珍しく、ほとんど人は色んな経験を積み重ねて歩みを進めていきながら成果を出していくのです。言い換えれば、上手くできた仕事も、そうでなかった仕事も、すべては成功までのプロセスにすぎないため何事も経験だと割り切るのが一番なのです。これから挑戦していく立場なのに、自分で失敗を決めてしまうことにメリットはありません。

大切なのは、失敗から何を学ぶかです。失敗という途中経過は、あなたに何かを与える・伝える経験なのだから、そこから何も学ばないのは損でしかありません。「なら次はこうすればいい」や「今回のことで○○に気付けた」など、何でも構いません。その経験が教えてくれた、自分の人生をより良くするためのヒントに目を向けてください。

自分の成長に目を向けることは、その気持ちを乗り越える助けになります。大切なのは「モチベーション」です。自己成長を実感するためには、まずはやる気を見つけ、それを維持することが必要です。

例えば、あなたが取り組んでいる仕事が、将来の夢やキャリアの一歩につながっていると考えれば、毎日の仕事にも新たな意義が見出せるかもしれません。また、仕事の一部分でも良いので、自分の強みを活かせる領域を見つけ、そこに集中することも一つの方法です。強みを活かすことで、自信とやりがいを感じやすくなります。

時間は有限である以上、失敗してメンタルが落ち込み何もしない時間が長いほど悪影響は増大します。落ち込むときは、とことん落ち込んでいたい。そんな気持ちもわかりますが、何もしない時間が増えれば増えるほど、現実は何も変わらないことは心のどこかで感じていると思います。

落ち込んでいる時間をどう過ごすかは、メンタルを回復するうえでとても重要です。ただネガティブな感情で過ごす時間は何も生みません。「それでも頑張ろう」と一秒でも早く切り替えれば、同じ一週間でも数日を前向きに過ごせばその分だけ健全なマインドで生きられます。

「今の時間は何のために過ごしているのか」を自らに問いかける癖を付けましょう。そうすれば、漠然とした感情や思考によって無意味な時間を過ごさない習慣が身に付きます。

社会人一年目の人が意識するべきはこのような習慣作りです。そこで身に付いた習慣は、これからの人生に大きな影響を与えます。その大部分が形成される期間を大切にしてください。

仕事には、自分だけではなく色んな人の感情や事情が絡みます。すると、他人のことばかりに意識が向きがちですが、自分がコントロールできないことに悩んでも意味がありません。「こう思われた」なんて妄想はすぐにやめてしまいましょう。

たとえ失敗しても、「今自分にできること」だけを考えるのがベストです。他人はコントロールできませんが、自分は気持ち一つでいつでも行動をコントロールできます。動かせるものと動かせないもの、どちらに作用する方が健全かは明確でしょう。

他人の感情が都合よく変わったり、次の日には勝手に仕事の問題が解決するなんてことは往々にして起こりません。そんなラッキーを期待していつまでも失敗を引きずるくらいなら、「今自分にできることを精一杯やれば悪いことにはならない」と前向きに考えて、何かしら行動を起こした方が結果的に楽です。

早いうちに身に着けておくべき『陽転思考』

社会人一年目は基礎を身に付けるタイミングでもあります。仕事のスキルやノウハウも大切ですが、「考え方の癖」は長い人生においてずっと使い続けられる武器になります。とくに、早いうちに身に着けておくべき『陽転思考』という考え方です。

『陽転思考』とは、良いとか悪いという二元論ではなく、「すべての事実はひとつですよ。見方を変えて見ましょう」という考え方であり、どんな人にもできる思考法なのです。

どんな悪い出来事にも『よかった』は存在します。大切なのはそれに気付けるかどうかです。仕事で悩んだことで、逆に『よかったこと』は何でしょうか。

  • もっと成長しなきゃとモチベーションが高まった
  • 乗り越えたことで耐性ができた
  • 糧としたことで前よりも精神的に強くなった
  • 仕事への価値観や人生について考えることができた

考え方次第で色んな『よかったこと』が出てきます。どんなことにも相反する事実があることを忘れないでください。もし『よかったこと』に気付けそうになければ、気付けるようになるための考え方を醸成してきましょう。もし自分一人では考え方を醸成できない人は『陽転思考』を学んでみてください。『日刊ワダビジョン』は、陽転思考に繋がる仕事やコミュニケーションにおける本質を知れるメルマガになっていますので、この小さな一歩から皆さんの人生が前向きになることを願っています。

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