失敗を引きずる性格は変えられる|4つの考え方で前向きに生きられるようになろう

失敗は誰にでもあることで、引きずっていても良いことはありません。失敗から学び、さっさと切り替えるのが得策です。

とはいっても、失敗を引きずってしまう性格の人にとっては切り替えるのは簡単なことではありません。理屈で言われても、なかなか頭や感情は追いつかないものです。

ですが、「そういう性格だから」と諦める必要はありません。失敗を引きずる性格は変えられます。

失敗を引きずる性格とは

失敗を引きずる性格にも様々あり、例えば次のような人が多いかと思います。

  • 自分を責めやすい
  • 他人の目を気にしやすい
  • いつも自信がない
  • 責任感が強く真面目

並べてみると、どれも一概に悪いとは言えない、むしろ良い面も多い性格です。自分を責めやすい人は自責で考えられ、他人の目を気にしやすい人は、人のために頑張れるでしょう。

良いと悪いは相反するため、悪い面ばかりを見てしまうと損な性格にしか思えなくなってしまいます。

「失敗したのはすべて自分のせい」と、自分を責めやすい人はいつまでも失敗を引きずりやすいです。物事を自責で考えられることは素晴らしいですが、加減を知らないと自責の念につぶされてしまう恐さもあります。

自分を責めるのが成長のためであればよいのですが、失敗した責任の矛先を向けるだけの思考になってしまうのは非常に危険です。実際には、誰か一人だけのせいで問題が引き起こされることはないでしょう。色んな要因や人が絡んでいるケースが多いはずです。

しかし、その責任を一手に引き受けてしまうのは失敗を引きずりやすい原因であり、ときとして健全ではないこともあります。

他人の目を気にしやすい人は、失敗の影響を大きく捉えすぎてしまう傾向があります。意外と他人は自分のことをそこまで見ていない、意識していないにも関わらず、不必要に問題意識を膨張させてしまっては損です。

失敗によって他人からの評価が落ちてしまった、期待を裏切ってしまったという後悔の念が強いほど、いつまでも失敗を引きずってしまいます。「あれがなければ・・・」と、がっかりした他人の目を被害妄想で膨らませ、気付けば事実以上に大きなことのように錯覚して現実を見失ってしまいます。

その失敗が果たして誰を本当に損させたのか?を冷静に考えてみると、物事は大げさに悩むほど深いものではないことの方が多いのです。

いつも自信がない人は、「できたこと」よりも「できなかったこと」に意識が向きがちです。この性格は成長意欲が高いともとれるのですが、やはりバランスは大切でしょう。反省ばかりでは気が滅入ってしまいます。

自信がないことによるもっとも悪影響は、自分を正しく評価できないことです。課題と同じくらい、達成できたことにも成長のヒントがあります。次のモチベーションを生むためも、できると信じて望む気概は必要です。

本当は良かったことも沢山あるのに、課題や失敗ばかりに目が行くようでは、いつまでも悪いことだけを引きずってしまうでしょう。

責任感が強く真面目な人は、「もっと○○できた」と常に反省を繰り返しやすいです。それ自体は素晴らしく、成長するために絶対に必要な考え方です。しかし、やはり大切なのは加減とバランス。毎日ストイックに生き続けることは簡単ではありません。

責任感が強すぎると何でも自分のせいにしやすく、真面目すぎると他人の評価ばかりを気にしがち。責任感も真面目な性格も使いようによっては、失敗を引きずりやすい原因になってしまいます。

失敗を引きずる性格を変える4つの考え方

失敗を引きずる性格を変えるには、次の4つの考え方を意識しましょう。

  • 失敗なんて存在しないと考える
  • 自分にできることだけを考える
  • 割り切ってさっさと忘れる
  • 寝る前にひとり反省会をしない

失敗を引きずって、いつまでも落ち込んでいても仕方がありません。気持ちを切り替えるには、切り替えるための思考と行動が必要です。勝手に切り替わるのを待つことをやめ、自らコントロールできるようになれば失敗も恐くなくなります。

失敗は、それ自体が悪なのではありません。成功も失敗もただの経験に過ぎません。もっと正確にいえば、失敗は成功するまので途中経過に過ぎず、自分自身で諦めない限りは失敗なんて存在しないようなものなのです。

「諦めたら試合終了」という名言もあるように、まだ挑戦は続くのに、自分で失敗を決めてしまうことにメリットはありません。例えその試合で負けてしまったとしても、次の試合、また次の試合と人生におけるプロセスは続いていきます。

大切なのは、失敗から何を学ぶかです。失敗という途中経過は、あなたに何を与える・伝える経験なのだから、そこから何も学ばないのは損でしかありません。「なら次はこうすればいい」や「今回のことで○○に気付けた」など、何でも構いません。その経験が教えてくれた、自分の人生をより良くするためのヒントに目を向けてください。

失敗には、自分だけではなく色んな人の感情や事情が絡みます。すると、他人のことばかりに意識が向きがちですが、自分がコントロールできないことに悩んでも意味がありません。「こう思われた」なんて妄想はすぎにやめてしまいましょう。

失敗した時は「今自分にできること」だけを考えるのがベストです。他人はコントロールできませんが、自分は気持ち一つでいつでも行動をコントロールできます。動かせるものと動かせないもの、どちらに作用する方が健全かは明確でしょう。

他人の感情が都合よく変わったり、次の日には勝手に問題が解決するなんてことは往々にして起こりません。そんなラッキーを期待していつまでも失敗を引きずるくらいなら、「今自分にできることを精一杯やれば悪いことにはならない」と前向きに考えて、何かしら行動を起こした方が結果的に楽です。

極端ですが、思い出さなければ引きずることはありません。言い換えれば、思い出せるうちはいつまでも縛られているということです。ならば、割り切ってさっさと忘れてしまう方が余計なことは考えずに済みます。

失敗を引きずるデメリットは、本来のパフォーマンスを発揮できなくなったり、モチベーションが作れずにメンタルに不調をきたすことです。失敗を糧にすることも大切な一方で、忘れてしまえば楽になる経験なら割り切って忘れる努力をしましょう。

思い出しそうになったら、無理やり別のことを考えて思い出さないようにする。その経験が自分を成長させた理由だけに思考を巡らすなど、ただ思い出してブルーにならない工夫をすれば変わります。

夜、目をつむって眠ろうとする時はつい脳内で反省会をしがちですが、これはやめましょう。まず反省点ばかりに意識が向くことで寝つきが悪くなったり、翌日のモチベーションを失いかねません。

さらに、客観的な意見や考えが投影されないため、ネガティブ思考が強い人は、よりネガティブになる時間になってしまいます。

寝るときは、できるだけ「自分を褒める時間」にしましょう。できたこと、よかったこと。今日一日を思い返して「あれはよかったな」と自分を評価してあげてください。

どんなことにも『よかった』は存在する

何かに失敗してメンタルが落ち込んだ時は、自分の将来について深く考える機会でもあり、自分の価値や目標について再評価する絶好のタイミングともいえます。言い換えれば、「このタイミングで悩んでよかった」と自分を褒めてもよいということです。

仕事に限らず、どんな悪い出来事にも『よかった』は存在します。大切なのはそれに気付けるかどうかです。仕事に行きたくないと悩んだことで、逆に『よかったこと』は何でしょうか。

  • もっと成長しなきゃとモチベーションが高まった
  • 乗り越えたことで耐性ができた
  • 糧としたことで前よりも精神的に強くなった
  • 仕事への価値観や人生について考えることができた

考え方次第で色んな『よかったこと』が出てきます。どんなことにも相反する事実があることを忘れないでください。もし『よかったこと』に気付けそうになければ、気付けるようになるための考え方を醸成してきましょう。もし自分一人では考え方を醸成できない人は『陽転思考』を学んでみてください。

陽転思考とは、ネガティブな事実からも「よかった」を探す思考法です。ネガティブな感情を許可し、それらを受け入れてから切り替えるという方法であり、マイナスのことを否定しません。良いとか悪いという二元論ではなく、「すべての事実はひとつですよ。見方を変えて見ましょう」という考え方であり、ビジネスにおいても重要な考え方になります。『日刊ワダビジョン』は、陽転思考に繋がる仕事やコミュニケーションにおける本質を知れるメルマガになっていますので、この小さな一歩から皆さんの人生が前向きになることを願っています。

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