営業に向いてない人の特徴・性格|転職や辞める前に考えてほしい職選びのポイント

営業職に就いたものの、働き始めて数ヶ月経っても成績が伸び悩んでいる。もしくは、全く成績があがらない。

「自分は営業に向いていないんじゃないか?」
「自分は営業ができない人間なのかもしれない」

こんな不安に苛まれる人は、決して少なくありません。むしろ、営業とは一朝一夕で成果が出るものではないため誰もが通る道とも言えます。

では、営業に向いていない人にはどんな特徴があり、どんな性格が多いのでしょうか。営業という仕事に悩んでいる今、自身が本当に営業に向いていないかどうか、振り返る機会にしてみてください。

営業に向いていない人の特徴

営業に向いていない人の特徴は、主に以下の5つです。

【営業に向いていない人の特徴・性格】

  • 社会や一般論で決められた正解を正解とする
  • 周りと違う行動をとるのが苦手
  • 右向け右で即行動できる
  • やりたいことがないから営業をやっている
  • 人からの評価を気にしがち

「営業は売り込み」という間違った固定概念から離れられない、もしくはそのように信じ込んでしまっている人は営業に向いていません。売り込み型の営業であれば、これらの特徴はむしろ“営業向き”と捉えられるかもしれませんが、今後世の中から求められるファンづくりをベースとした営業では、向いていない人の特徴に当てはまります。

社会や一般論で決められた
正解を正解とする

社会的に決められた常識や正解に疑問を感じられない人は、営業には向いていません。営業は売り込みではなく、お客様の課題を解決することが使命であると、本心から思えないためです。

「仕事なんてそんなもの」
「営業なんてこんなもの」

まず、このような間違った常識から解放されなければなりません。言い換えれば、「売り込むための営業はやっぱり間違いだったんだ」と感じられる人は、営業に向いている性格といえるでしょう。

成績があがらず「営業に向いていないかも」と悩む人の多くは『売れないから向いていない』と考えがちですが、それは本質ではありません。売り方が正しくないという可能性に気付き、営業に対する考え方を修正するだけで「営業向き」の人間になることは可能であり、そのために特別な能力も必要ありません。

周りと違う行動をとるのが苦手

未だ多くの営業マンが、売り込む形で営業しているのが事実です。世の中一般の認識も、営業=売り込みだと刷り込まれているでしょう。訪問販売などで、一度応対すると最終的には買わされてしまう。まさにそんなイメージが、営業に対する多くの人の認識です。これらが、買う側でだけではなく、売る側も同じ認識であることが根深い問題となっています。

本当の営業とは「お客様の課題を解決すること」であり、私益のために商品を売り込むことではありません。これは決してきれいごとなく、ビジネスにおいて価値を提供する上では当然のことです。

そんな中で、間違った認識のもとに営業をしている周りの営業マンと同じ行動しかとれないとどうなるか。売り込もうとしても買ってもらえず、自分のしていることに懐疑的になり、仕事が立ち行かなくなるでしょう。

「周りがやってるから自分も同じことをする」という行動基準が強い人は、営業には向いていません。

右向け右で即行動できる

前述の内容と関連しますが、右向け向きで即行動できる人は営業に向いていない可能性があります。行動力はとても大切な能力ですが、重要なのは『どんな行動を選択するか』です。間違った練習を続けても、間違ったやり方のプロにしかなれません。

例えば、テレアポの際に「嘘を交えてでもアポイントを獲得しろ」と命じられた際に疑問を持てるかどうかです。テレアポひとつにしても、相手にメリットがあることを清廉潔白に伝えてコミュニケーションをとるのが正しいにも関わらず、疑問を持たない、もしくは疑問を抱えたまま思考停止して間違った行動をとってしまう。

これらは間違った営業活動のよくある例です。必ずしも、右向け右で行動できることが、営業活動として正しいとは限りません。

やりたいことがないから
営業をやっている

このケースに当てはまり、営業職に就いている人は少なくないでしょう。誤解のないようにお伝えしておくと、やりたいことがなくて営業をやった結果、とても向いていたという人ももちろんいます。

やりたいことがなくてもいいんです。ただ、なんとなく選んだ営業という仕事であったとしても、営業=ファンづくりと認識して臨むことで成果やキャリアは大きく変わってきます。

なんとなく営業しかできず、営業は売り込むものという認識から脱却できないままだと、惰性的な毎日と成果があがらない苦しみに悩んでしまいます。せっかく営業職に就くのであれば、その仕事でしか提供できない価値を追求した方が自らのためにもなるでしょう。

人からの評価を気にしがち

評価を受けることは、その仕事の価値を示す意味では大切です。ただし、誰からどのような観点で評価されたのかによってきます。例えば、売上をあげたことを会社から評価されたとして、その結果として、お客様が損をしてしまっていたらその評価は間違っている可能性が高いでしょう。

本当に評価を受けるべきは、お客様からの感謝であり、ときにお客様にとっての具体的な成果です。会社から評価されるために、誰かを損させる考え方は正しくもなければ必要もありません。仮にお客様が損をしたとしても、その可能性も織り込み済みで納得できていれば人は満足します。

誰にとっての成果なのか。また、それは何のために行動した結果なのか。それらを見直すことで、自身が営業に向いているかどうかを再確認できます。

営業に向いている人の特徴・性格

上記の特徴に当てはまり「自分は営業に向いていない」と感じた人でも、以下で紹介する『営業に向いている人の特徴』を知り、少しずつ寄せていけばいつでも変わることができます。

【営業に向いている人の特徴・性格】

  • 人が喜ぶことにやりがいや生きがいを感じる
  • ついお節介をやいてしまう
  • 目先のことよりも、少し先のことに目が向く
  • 一般論で説明されても納得いかないことが多い
  • 自分が納得いかないと行動できない

共通しているのは自分が中心ではなく、他者の状態によって満足度が変わるということです。自分がよければいい、ではなく、関わった人が満足できているかでやりがいを感じられる人です。

人の役に立つことで、結果的に自分に利益が還元される。いわば報酬は後回しで、自分が納得いく行動を最優先にしたいという人は営業に向いています。

人が喜ぶことにやりがいや
生きがいを感じる

利他的な考えで行動できる人は、営業に向いています。自分が働きかけたことで、自分以外の誰かが幸せになることにやりがいを感じられる人は、仕事に対しても自己中心的にはなりづらいためです。

営業という仕事は、商品やサービスを購入してもらうためにお客様にさまざまな提案をします。すると、つい買ってもらうことがゴールのように勘違いしてしまいがち。本当のゴールは、未来におけるお客様の課題を解決することであり、契約はむしろスタートです。

例えば、保険を契約しただけで未来の不安が綺麗さっぱり無くなるなんてことはあり得ません。契約した後に、実際に起こり得る事態にどう備えられているかが解決すべき課題です。そして、その課題を解決できることにやりがいを感じられる人は、向いているというよりも“自分を騙す”ことなく営業活動できるでしょう。

ついお節介をやいてしまう

日頃からお節介やきな性格の人も、営業に向いています。営業におけるお節介とは、お客様は気付いていないが、必要だと思われることを積極的に提案できることです。「もっとこうした方がいいのに」を、相手のためを思って考えられる人は売らなくても売れる営業マンになれる可能性が高いです。

営業活動を通じてやるべきことは、お客様にファンになってもらうことです。ファンづくりは、ただ商品やサービスの紹介をしていても実現しません。商品にはベネフィットがありますが、提供価値だけでは“好きという感情”を生めないからです。人がファンになるのは、モノやコトより人に対しての方が遥かに大きいのです。

お客様のためになることであれば、余計なことにも首を突っ込む。ときには、それが直接的な自分の利益にならなくても。目先の利益にはならなくても、将来的にお客様が満足すれば、必ず営業マン自身のために利益は還元されます。

目先のことよりも
少し先のことに目が向く

営業マンが「営業がつらい」と感じる大きな原因は、毎月のようにノルマを追いかけていることではないでしょうか。断られるのもつらいですが、「来月も再来月もこれを繰り返すのか…」と思うことにストレスを感じているでしょう。その原因は、目先のことばかりに気を取られているためです。

もちろん、毎月迫りくるノルマを達成するために営業活動することは大切でしょう。しかし、そのラットレースをいつまでも続けていては、開拓しては刈り取り、開拓しては刈り取り・・・を繰り返すばかりで積みあがるものはありません。積み上げるべきは信頼と、ファンの数です。

お客様はターゲットではありません。未来のファンです。目先のことを優先すると自己中心的になり、少し先のことを優先すると利他的になれます。

営業が向いてないと感じるときのよくある質問

営業が向いていない
女性の特徴は?

女性に限定される理由で、営業が向いていないなんてことはありません。
男女差による特徴や性格の違いは傾向として確かにありますが、営業の向き不向きを性別で理由付けするのは本質的ではありません。

営業が向いていない
男性の特徴は?

男性に限定される理由で、営業が向いていないなんてことはありません。
「男だから営業できないといけない」や「男なのに営業できない自分が情けない」といった感情を持つ必要はありません。

営業が向いていない
人の適職は?

営業は能動的に提案することが求められます。それが難しい場合は、受動的な作業でこなせる仕事の方が向いているでしょう。
例えば、経理や事務など、受けた業務を確実に全うする職がおすすめです。

営業が向いていない
と思うのは甘え?

営業が向いていないと思うのは甘えではありません。
営業はあくまで職種のひとつなので、例えば「経営者に向いていないのは甘え」とは言わないのと同じく、適性や考え方の違いというだけです。

営業が向いていなければ辞めてもいい

営業に限らず、仕事を辞めたいと思ってしまうのは、その仕事に適正がなかったからです。決して弱い人間だからとか、甘えではありません。つらかったら辞めてもいいんです。

営業はとくに、社会的に間違った認識がはびこりやすく、その価値観を押し付けられてしまうケースが珍しくありません。そして、そのとおりにできない自分を責めたり、「辞めたいのは甘えているからだ」と自責の念にかられてしまいます。

ですが、営業を辞めたいと思うのは甘えではなく、むしろ営業という仕事を再定義する絶好の機会だったりします。自分が営業を続けるべきか悩んで答えが出せていない方は、陽転思考という考え方を学んでみてはいかがでしょうか?
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