「仕事のことを考えると心がつらくなる」
「仕事に行こうとすると手が震える」
仕事を休みたいと思ったとき、みなさんの心や身体は既に正常ではない可能性があります。
壊れかけている状態で無理に仕事をしても、決して自分のためにはならないでしょう。
それでも頑張ってしまう、頑張ろうとしてしまう人は「こんな理由で仕事を休んではいけない」と思い込んでいるだけなのです。
自分自身のため、そして周りの大切な人たちのためにも、まずは勇気を出して休むことを真剣に考えてみましょう。
仕事を休みたいときは休んでも大丈夫
人によって、仕事を休みたい理由はさまざまです。しかし、それでも全員に言える結論は「仕事を休みたいときは休んでも大丈夫」です。
そもそも、なぜ「仕事を休みたい」と感じたのでしょうか。身体や心が健康であれば、習慣的に仕事に行くことができるでしょう。それを「休みたい」と感じるのであれば、ハッキリとは自覚していなくても、皆さんには休むべき理由が発生しているからなのです。
過労によるものかもしれない。または精神的なものかもしれない。いずれにしても、問題が発生しているからこそ「休みたい」という希望が出ているのであって、「休むべき理由がないのに、休みたいと思ってしまっている」なんてことはありません。もしそう感じて迷っているのであれば、仕事のプレッシャーや責任感から、守るべき自分自身を大切にできず、根本的な問題を後回しにしてしまっているだけでしょう。
「休みたいときに休む」ことで前に進むためには、休みたい理由を棚卸しして、つらくても未来に向けて建設的に考えることがとても大切です。
仕事を休みたいときは休んだ方がいい理由
仕事を休みたいときは休んだ方がいい。それには、仕事においても人生においても前向きな理由があります。それが次の3つです。
- 休養がないと生産性が高い仕事はできない
- 今休んだ方が長期的に見て正しい
- 休んだからこそ考えられることがある
ほとんどの人は、休むこと=悪いことをしていると感じてしまいがちです。心が疲れているときほど、より一層その気持ちは強まるでしょう。まずは、その間違った思い込みを排除しなければいけません。
人間には休みが必要です。そして、そのタイミングや理由は人によって全く異なるのです。自分にとって正しいタイミングで休むことができれば、むしろ、その後の仕事のパフォーマンスは上がります。
休養がないと生産性が高い仕事はできない
24時間365日働き続けられる人はいません。人間には休養が必要です。そして、休養はただ身体を休めるためではなく、生産性が高い仕事をするためにも必要なのです。
身体が疲れた状態では、効率良く働いたり、量をこなすことは難しいでしょう。そしてメンタルが不安定な状態では、正しい判断が出来ず、本来ならできるはずの仕事もこなせなくなってしまいます。
「休まないことの弊害」を考えることは非常に大切であり、「仕事のパフォーマンスを上げるためには仕事をし続ける」という思い込みは危険です。かえって、成果から遠くなってしまう恐れすらあります。
仕事を休みたいけど休めない人は、仕事に真摯に取り組んでいる真面目な人です。だからこそ、より質の高い仕事をするために、今休むことが大切なのです。
今休んだ方が長期的に見て正しい
つらいときほど、目の前のことにしか意識が向きません。「今仕事を休んでしまったら・・・」と、“今”や“今日”のことばかりが頭を支配しているでしょう。よくても明日明後日くらいまでしか、休むことの影響を考えていられないと思います。
しかし、人生は長くその後もずっと続いていくものです。今日や明日という1日は、その中のほんの一部にすぎません。人生を長い目で見たら、今休んだ方が長期的に見て正しいこともたくさんあります。
休むことには勇気がいります。だからこそ、勇気を出した決断のリターンもまた大きいのです。「1日休んだくらいで、人生単単位で見たら大した影響なんかない」くらいに考えておくのがちょうどよいのです。
休んだからこそ考えられることがある
これは休んでみないと実感できないことなのですが、休んだからこそ考えられることがあります。物事は表裏一体です。悪いことがあれば、その裏には良いことがあります。どんなことにも「よかった」があるもので、毎日忙しくしていたときは気付かなかった、考えられなかったことが、休んだからこそわかるのです。
言い換えれば、休まなければわからない新たな可能性について考えるために休む。ということです。休むことの価値を軽んじてはいけません。仕事の生産性が高い人ほど、上手く休憩をとっているものです。
それによって、常に頭の中をニュートラルにし、結果的に仕事で高いパフォーマンスを発揮できるのです。
仕事を休む理由と伝え方
仕事を休むと決めた次に悩むのが、仕事を休みたいときの伝え方でしょう。正直に伝えるのが一番良いですが、休みたい気持ちや理由を理解してもらえない可能性もあります。
必ずしもすべて正直に伝える必要はありません。まったくの嘘では問題ありますが、本心を混ぜつつ上手く伝えた方が場を騒がせないで済みます。
当日休みたくなったとき
当日、急に仕事に行きたくないときは「体調不良」を理由にするのが安全です。発熱や風邪など、他人から見てもわかるものばかりが体調不良ではなく、メンタルの不調も体調の不良です。メンタル不調が実際に身体に症状をきたすこともあります。
しかし、気持ちの問題をそのまま伝えても、よほど理解のある職場や上司でなければ完全にくみ取ってもらうことは難しいでしょう。「体調不良」と伝えれば、本当に起きている問題を含めつつ、間違った休みの理由にもなりません。
もしそこで「本当に体調不良なのか?」と問い詰められるようなことがあれば、本当に風邪をひいていても休むことを認められないようなものです。それこそ転職や休職を考えた方がよいでしょう。
しばらく休みたいことを伝えるとき
休職など、しばらく休みたいけれど伝えられないときは、上司ではなく総務や人事などに直接相談するのもありです。業務で関わる人に伝えようとしても、自分が休むことでかかる他の人の負担や、迷惑がかかるかもと考えすぎてしまいます。
業務に直接かかわらない相手ならば、仕事の状況よりも自分の状況を話しやすいでしょう。普段から理解を得られている上司であれば、その上司に伝えた方が、自分のことを一緒に考えてくれるかもしれません。もしその辺りを推し量れず不安な場合は伝える相手を選びます。
「なぜ、しばらく休みたいのか?」の理由を正確に事細かく伝える必要はありません。というよりも、メンタルが病んでいる状態では自分でもよくわかっていないはずなので、問われても上手く答えられないでしょう。無理に伝える必要はなく、意向だけ伝われば大丈夫です。
そこからどのような調整が行われるかは会社によって異なりますが、対面ではなくまず書面で伝えるなど、できそうな方法で伝えてみてください。
仕事を休んだときのおすすめの過ごし方
仕事を休むという決断には勇気がいります。ですが、本当に大切なのは“休んだ後”です。ただ寝転んでいて回復する場合はよいですが、こもることでかえって悪化してしまう人もいます。
そんなときは、次の二つをやってみてください。自分一人で抱えこまないことと、自分にとって何が一番大切なのかなどを少しずつハッキリさせることが大切です。
休んだ時の過ごし方次第で、仕事を休んでよかったかどうかは変わってきます。
普段会わない人と会ってみる
普段会わない人と会ってみるのはとても有効です。ポイントは、自分と利害関係のない人と話すことです。仕事に関係する人では、仕事の内容ありきで話が進んでしまう可能性が高く、そうなると本心で話すことは難しいでしょう。
仕事とは関係なく、信頼でき、普段会わない人を想像してみてください。浮かんだ人がいれば、その人と会って何気ない会話をしてみてください。そして、もしできそうなら自分の状況を相談してみるとよいでしょう。「仕事をわかってほしい」ではなく「自分をわかってほしい」を相談しやすい人を探しましょう。
業界や立場が違うことで、思いがけないアドバイスをもらえることもあります。仕事と無関係な人とコミュニケーションをとること自体が、ストレスの緩和や思考の整理にもなります。
朝30分程度の散歩をする
「たかが散歩」と侮ってはいけません。散歩は、心拍数や血圧を上げ、血流を促進します。ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が抑制され、ストレスの軽減につながります。また、脳内のセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の分泌を促進することで、頭を切り替えやすく、考えを整理しやすくなるとされています。
大切なのは考えや気持ちを整理する習慣づくりであり、休みたいのに休めない人の多くは仕事以外の習慣づくりがあまり得意ではありません。
朝の散歩ははじめやすく、継続するハードルも低く“ちょうどいい心と頭の健康習慣”です。「メンタルが落ち込んでいて何もしたくない」という人がいきなり運動をしたり、頭を切り替えることは現実的ではないため、だまされたと思って朝30分程度の散歩をしてみてください。
仕事の選択肢を考える
必ずしも、今の仕事や働き方が正解ではありません。終身雇用制度ありきの働き方がスタンダードではない現在において、一つの会社や仕事だけを続けることが自分とって正しいとは限らないのです。
例えば副業は今や珍しいものではなく、生き方や働き方の選択肢を広げる手段として多くの人が取り組んでいます。副業からキャリアを作っていく仕組みや仕事も増えてきています。少しでも興味があることや、これかならできそうかもと思えることをきっかけにして、新しい可能性に向けて動くのはとても大切です。
仕事に忙殺されて、他のことを真剣に考えたり行動できない中では考えづらいからこそ、仕事を休んで、今のまま働き続ける以外の選択肢に目を向けてみてください。
仕事を休みたいと悩んだら「よかった探し」をする
物事は表裏一体です。悪いことがあれば、その裏には良かったことも存在します。
それに気づくためには、日頃から「よかった探し」をする癖をつけることが大切です。人間は都合のよいものしか見えない生き物です。今の仕事や職場で悩んでいるときは、悪い面にしか目がいきません。ポジティブに捉えようとする自分に抵抗があるからです。
それでも敢えて、勇気を出して「よかったことはなにか?」を考えます。そうすれば、絶対に自分のための学びに気付くことができます。
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